夢見ることの素晴らしさを教えてくれた一冊

矢沢永吉著

「矢沢永吉激論集 成りあがり How to be BIG」

この本は、私に夢見ることの素晴らしさを教えてくれた一冊です。

矢沢永吉は、長者番付歌手部門第一位、武道館公演100回達成など、ロックミュージシャンとして名実ともにトップに立った人です。この本は、そんなスーパースターである矢沢永吉が、成功するまでの半生記を語った内容となっています。

矢沢永吉は、1949年広島県で生まれました。幼少の頃に父親と死別、その後母親は蒸発してしまい、親戚中をたらい回しされたあげく、おばあちゃんに育ててもらうという経験をしています。

子供時代のエピソードとして、「誕生日の日には、朝食の卵が一つ増えて二個になっていたのがとてもうれしかった」と語っています。簡単に言うと、「貧しい」少年時代だったんですね。

中学生の頃、ビートルズを聴いて矢沢永吉は「スーパースターになる」事を決意します。そして、高校卒業と同時に最終電車で広島を出て、夢を実現するために横浜での一人暮らしを始めます。

コネもなく、知り合いもいない街で、12時間労働の住み込みボーイからのスタートでした。そんな中でバンドを結成して、少しずつ実績を積み重ね、とうとうキャロルと言うバンドでメジャーデビューを実現します。

キャロルは社会的現象になるほどのブームを巻き起こしますが、3年で解散してしまいます。その後、矢沢永吉はソロ・アーティストとして現在の地位を築いていきます。

矢沢永吉28歳、正に人気の絶頂期の中で、この本は出版され、100万部を超える大ベストセラーとなります。当時中学生だった自分も、何度読んだかわからないくらい繰り返して、この本を読んだ記憶があります。

この本の魅力はどんなところにあるのでしょうか。

まず一つは、まるでアメリカンドリームの様なストーリーが実話であるという事です。少年時代だけでなく、デビューするまでのエピソードも数多く紹介されていますが、スーパースターへの道のりは決して平坦な道のりではありませんでした。

例えば、バイトに通うためのバス賃60円を作るために、家中の小銭を集めて、それを近所の駄菓子屋で十円玉に両替してもらうという、笑い話の様な経験もしています。

それでも、矢沢永吉は、けっしてあきらめないで行動を続けます。スーパースターという地位も、偶然の幸運で手に入った訳でなく、熱い心と自らの行動で掴み取ったという事が、この本を読むとわかります。

そして、この本の最大の魅力は、夢を目指して走り続けようという気持ちにさせてくれるところです。もちろん、誰もがスーパースターになれる訳ではありません。矢沢永吉も、「自分の例は特殊かもしれない」が、それでも、たとえ今は認められていない人でも、「自分でメシ食って、誇りを持って」生きて欲しいと、語っています。それが、「だれもがBIGになれる”道”」なのでしょう。

自分の様な、なんの取り得もない平凡な人間でも、情熱を持って夢を追い続けてみたい、そしてその夢をいつか実現させよう、そんな気持ちにさせてくれる一冊です。

 

 


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