人はなんのために本を読むのだろうか

これまで、いろいろな読書家の人にあってきました。

人はなんのために本を読むのでしょうか。

そういえば、なんで、読書会とかに来るのでしょうか。

一人で読んでいればいいのに。

一人で読んで完結するのが、本のいいところです。

「一人が嫌なら、集団にでも入りなよ」

「 」をつけると、やわらかくなりますね。

人はなんのために本を読むのか、

否、

なんのために、書くのか。

そんなことを、考えてみたいと思ってます。

近況

今年のダービーも終わりました。

強かったですね、ドゥラメンテ。

ダービーが終われば、北海道も夏の入り口です。函館では競馬も始まります。

最近は、読書の楽しさを味わっています。

今読んでいる作家は、ブコウスキー、中上健次などです。

ベテランピッチャーの投げる時速138kmあたりのストレートみたいで、

ずしりと重い、って感じです。

まあ、そんな感じ。

本を読むことについて

石崎です。

今日は、本を読むということについて書いてみたいと思います。

正直なところ、自分はそんなに本を読みません。読書会主催者の宇山さんとは、ちょっと違います。

まあ、それでも、月に数冊は読んでいますけどね。

この前、宇山さんと酒場で話したんですけど、宇山さんって、本の品評会は嫌みたいです。

「おりゃー、石崎きー、ふぁっくゆーめーん……」

こんな状態だったので、私もあんまり真剣には聞いていませんでしたが。

「おりゃー、石崎、どんな本だって、出来上がるまでの時間があるべさ、書けない人にはもっと長い時間があるべさ。この本がいいとか、あれがいいとか、それはおかしくねーべか」

人はどうして本を読むのですかね。

では、また。石崎でした。

こりゃ、強いな。2着でもOK。このメンバーで2着はすごい。相手悪すぎ。そろそろ春ですよ、宇山さん。

人間のイメージの力を思い出させてくれる一冊

渡邉美樹
思いをカタチに変えよ!

人間が作ったものは、すべてイメージが基になっている。

当たり前の事かもしれませんが、裸一貫、一代で全国居酒屋チェーンを作り上げた人が語ると、重みが違います。

この本は、ワタミフードサービス㈱創業者の渡邉美樹氏が、社員への手紙という形で書いた文章をまとめた本です。生きるという事について、働くという事について、熱い口調で語りかける内容となっています。

居酒屋業というお仕事は、お酒と食事でお客さんを楽しませるという仕事ですが、それ自体は特に真新しい産業ではありません。しかしながら、如何にして楽しんでもらうかという事は、とても深いテーマです。

単に儲けるという事だけでなく、人間哲学、労働哲学をベースとした渡邉美樹氏の思想と、思想を現実に変える為の行動が、事業者として成功できた理由であることが、この本を読むとよくわかります。

人間は欲と感情の塊ですから、うまくいかない時には落ち込んだり、嫌になったりします。楽して儲けたい、サボりたいという考えが浮かぶときもあります。夢や理想では生きていけないという、「大人の」考え方もあるでしょう。

そんな時には、この本を開いてみるといいでしょう。自分を取り巻く状況に流されるのではなく、自分が人生の主役としてチャレンジしていく事の尊さを、この本は思い出させてくれます。

本の後半では、北海道での自然学校の話や、カンボジアに作った小学校の話が中心となっています。どちらも、とてもいい話です。渡邉美樹氏の今の「思い」が、これからどんな「カタチ」になっていくのか、とても楽しみです。

夢見ることの素晴らしさを教えてくれた一冊

矢沢永吉著

「矢沢永吉激論集 成りあがり How to be BIG」

この本は、私に夢見ることの素晴らしさを教えてくれた一冊です。

矢沢永吉は、長者番付歌手部門第一位、武道館公演100回達成など、ロックミュージシャンとして名実ともにトップに立った人です。この本は、そんなスーパースターである矢沢永吉が、成功するまでの半生記を語った内容となっています。

矢沢永吉は、1949年広島県で生まれました。幼少の頃に父親と死別、その後母親は蒸発してしまい、親戚中をたらい回しされたあげく、おばあちゃんに育ててもらうという経験をしています。

子供時代のエピソードとして、「誕生日の日には、朝食の卵が一つ増えて二個になっていたのがとてもうれしかった」と語っています。簡単に言うと、「貧しい」少年時代だったんですね。

中学生の頃、ビートルズを聴いて矢沢永吉は「スーパースターになる」事を決意します。そして、高校卒業と同時に最終電車で広島を出て、夢を実現するために横浜での一人暮らしを始めます。

コネもなく、知り合いもいない街で、12時間労働の住み込みボーイからのスタートでした。そんな中でバンドを結成して、少しずつ実績を積み重ね、とうとうキャロルと言うバンドでメジャーデビューを実現します。

キャロルは社会的現象になるほどのブームを巻き起こしますが、3年で解散してしまいます。その後、矢沢永吉はソロ・アーティストとして現在の地位を築いていきます。

矢沢永吉28歳、正に人気の絶頂期の中で、この本は出版され、100万部を超える大ベストセラーとなります。当時中学生だった自分も、何度読んだかわからないくらい繰り返して、この本を読んだ記憶があります。

この本の魅力はどんなところにあるのでしょうか。

まず一つは、まるでアメリカンドリームの様なストーリーが実話であるという事です。少年時代だけでなく、デビューするまでのエピソードも数多く紹介されていますが、スーパースターへの道のりは決して平坦な道のりではありませんでした。

例えば、バイトに通うためのバス賃60円を作るために、家中の小銭を集めて、それを近所の駄菓子屋で十円玉に両替してもらうという、笑い話の様な経験もしています。

それでも、矢沢永吉は、けっしてあきらめないで行動を続けます。スーパースターという地位も、偶然の幸運で手に入った訳でなく、熱い心と自らの行動で掴み取ったという事が、この本を読むとわかります。

そして、この本の最大の魅力は、夢を目指して走り続けようという気持ちにさせてくれるところです。もちろん、誰もがスーパースターになれる訳ではありません。矢沢永吉も、「自分の例は特殊かもしれない」が、それでも、たとえ今は認められていない人でも、「自分でメシ食って、誇りを持って」生きて欲しいと、語っています。それが、「だれもがBIGになれる”道”」なのでしょう。

自分の様な、なんの取り得もない平凡な人間でも、情熱を持って夢を追い続けてみたい、そしてその夢をいつか実現させよう、そんな気持ちにさせてくれる一冊です。