読書会の始め方-序章-

札幌ビジネス読書会の宇山です。

私が札幌で読書会を始めてから一年がたちました。最初の頃は集客や運営に不安もあったのですが、最近はおかげさまで告知するとたくさんの方々に参加表明してもらえるようになりました。

『ジェイン・オースティンの読書会』という本があります。映画にもなっているそうです。私は、本も映画もまだ体験しておりませんが、この本を発行している白水社のサイトを見ると、読書会に関するアメリカの事情が紹介されています。
読書会ノススメ アメリカ読書会事情 より抜粋

アメリカで十数年前から流行し始めた読書会は近年ますます隆盛をきわめ、一説にはいまやミドルクラスの女性の少なくとも3人に1人が何かのかたちで読書会に参加しているという。
かく言う私も、以前アメリカに住んでいたころ読書会に入っていた。毎月1冊ずつ本を読んでメンバーの家に集まり、ディスカッションをするのだが、準備不足であまり発言しなかったりすると、最後にその日のリーダーから「今日あなたはほとんど貢献しなかった」などと名指しでお叱りを受ける、なかなか厳しいものであった。日本に住む欧米人女性の間でも読書会は盛んに行われていて、私も参加していたことがある。

アメリカでは読書会というのは日常的に開催されているみたいです。日本ではまだ一般的ではありませんが、これからは「読書会をしてみたい」という人が日本でも増えてくるかもしれません。

最近の日本では、東京電力やパナソニックといった超優良大企業でも赤字に転落するなど、これまでの常識では考えられなかったようなことが起きています。政治や教育でも同じようなことが起きるかもしれません。

なぜでしょうか。

今年読んだ一冊に、アルビン・トフラーという社会学者の書いた『第三の波』という本があります。

1980年に発行された本ですが、人類史における大変革を、「波」という表現で分析した大著です。

第一の波は農業です。農業技術の向上によって、人間は飢えの恐怖から開放され、安定した共同体を営むことができるようになりました。

第二の波は工業です。蒸気機関の発明等によって、大規模生産と長距離の移動が可能になりました。

そして、第二の波による社会が終わろうとしていて、第三の波がやってくるというのが、この本の主張です。

20世紀は第二の波が世界的に広がった時代でした。この時代には、今の日本にある多くの社会的なシステムが誕生しています。例えば学校教育です。議員代表制による政治もそうです。会社で働くということもそうです。

そのシステムが、今まさに壊れ始めたのが、現在の日本かもしれません。なので、学校や会社といった、これまで日本人にとって最も中心的だった人間のつながりも壊れてきたのかもしれませんね。

これからの日本では、新しい人間のつながりが必要になってくるはずです。それはなんでしょうか。今年の読書会で課題本にした、神田昌典さんの著書である『2022―これから10年、活躍できる人の条件』には、読書会というのが新しいコミュニティになるのではないかという予測が書かれています。

そんなわけで、読書会の始め方についてこのブログで公開することは、これからの日本にとってほんの少しでも役に立つのではないかと考えております。

次回からは、読書会の始め方について、具体的なことを書いていきたいと思います。


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