第31回札幌ビジネス読書会を開催しました(2014.8.23)

購買サポートセンターの宇山です。

2011年10月からスタートした札幌ビジネス読書会も今回で31回目となりました。毎回課題本を決めて、告知をして、集客をして、当日は読書会のファシリテーションをして、ということを30回以上も繰り返してきました。

今回の読書会ですが、男性6名女性1名、合計7名のメンバーが集まってくれました。初参加の女性は、なんと関西から参加してくれたのです。これまでで一番遠いところから参加してくれた方でした。

今回の課題本はこちらです。

『嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え』 岸見一郎、古賀史健 著

この本は、フロイト、ユングと並び「心理学の三大巨頭」と称されるアルフレッド・アドラーの思想を、青年と哲人が語り合うという物語形式で書かれた本です。この本がきっかけとなって、アドラー心理学は注目を浴びるようになりました。

目次から面白そうなところを抜粋してみます。
・トラウマは、存在しない
・過去に支配されない生き方
・なぜ自分のことが嫌いなのか
・すべての悩みは「対人関係の悩み」である
・対人関係の悩みを一気に解消する方法
・叱ってはいけない、ほめてもいけない
・自己肯定ではなく、自己受容
・普通であることの勇気

『かつて1000年の都と謳われた古都のはずれに、世界はどこまでもシンプルであり、人は今日からでも幸せになれる、と説く哲学者が住んでいた。納得のいかない青年は、哲学者のもとを訪ね、その真意を問いただそうとしていた。悩み多き彼の目には、世界は矛盾に満ちた混沌とした映らず、ましてや幸福などありえなかった。』

同書 2ページより抜粋

この本の主人公は、どこにでもいるような一人の青年男性です。大学の図書館で司書の仕事をしていますが、横暴な上司との人間関係もうまくいかず、仕事にも満足していません。

幼少のころから、優秀な3つ年上の兄と常に比較され続け、強烈な劣等感を抱いています。学生時代も図書館で孤独に読書するのが唯一の楽しみで、友達も数えるほどしかいません。

いつかはこんな自分を変えたいと思いながらも、具体的な行動を起こすこともできず、毎日を鬱屈した気分で過ごしている青年。そんな青年が、哲学者の元を訪れます。

「人は変われる、世界はシンプルである、誰もが幸福になれる」

というのがこの哲学者の教えです。

自らを変えたいと思う半面、この哲学者の教えを素直には受け入れがたいと感じる青年、相反する気持ちを抱きながら、やがて青年は哲学者との対話に心を奪われていきます。

時には怒りを爆発させながら、時には涙を流しながら。さて、青年はどんな気付きを得ることができたのでしょうか。

今回の参加者の皆さんと、呼んだ感想をお互いにシェアしながら、読書の気付きを深めていきます。読み進めていく中で、難しい部分、共感できる部分、認めたくない部分、違和感を感じる部分などなど、いろいろな感想が出てきます。

同じ本を読んでも、感じ方は本当に人それぞれであることを体感できるのが、この読書会の特徴です。それにしても、今回の課題本に対しては、いろいろな読み方があったみたいです。

この本の主題である、他人の価値観と自分の価値観は必ずしも一緒にならない、その一方で共同体に貢献するという考え方が人生の幸せにつながるというアドラー心理学の教えを中心に議論は進み、3時間半の読書会はあっという間に終了してしまいました。

登る道は違えども、誰もが幸せになりたいと思って生きているはずです。またいつの日か、こうやってみんなで学びあえるときが来るといいですね。

参加者の皆さん、本当にありがとうございました!

2014-08-23 16.50.22-01

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