第15回札幌ビジネス読書会を開催しました(2013.1.26)

札幌で読書会を開催している社会人の学び支援家こと、購買サポートセンターの宇山です。

新年最初の月もそろそろ終わりです。長いようで短いのが一年、毎日を大事に過ごしたいものです。

今年最初の札幌ビジネス読書会が1月26日の土曜日に開催されました。

貴重な土曜日の午後に、今回は13名の方々が集まってくれました。そのうちの一人は、なんと旭川からの参加です!主催者としても身の引き締まる思いです。

今回の課題本は、近未来の働き方を考えるためにぴったりな一冊です。

ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉

著者はリンダ・グラットンという組織論を専門とする女性の学者です。400ページ近くある分厚い一冊ですが、近未来の働き方というテーマには興味を持たれる人も多いみたいで、過去最大の出席者となりました。

インターネットの普及、グルーバル化する経済、新興国の台頭など、世界の様相は急速なスピードで変化しています。もちろん、日本も例外ではありません。

1990年代初め頃までの日本は、高望みさえしなければ、大多数の国民が、平凡でも安定した生活のできる国でした。ところが、いまはどうでしょうか。かつては超優良企業といわれたような大企業に勤めていても、さらには公務員でさえ、5年後、10年後が安泰だと言えない状況になっています。

そのような状況で、我々はいったいどのような行動をなすべきなのか、今日の読書会の大きなテーマはその点にあったと思います。

今回は、3チームに分かれてディスカッションを行いました。

ディスカッションは、ファシリテーターと呼ばれる進行役を決め、発表者、書記、タイムキーパーという役割分担をして行います。

今回の課題は、次の質問についての答えを作るというものです。

【その1】
2025年の日本における働き方はどのようになっているか、主な特徴を3つにまとめてください。また、その要因を挙げてください。
【その2】
X世代(1965~79年頃の生まれ)、及びY世代(1980~95年頃の生まれ)が、2025年に明るい未来を迎えるために、どのような行動を起こすべきかアドバイスを作ってください。

みなさん、真剣に議論を行ってくれました。

【その1】への回答
Aチーム
・上層部でも戦う、下でも戦う
・今よりすべてが悪くなるけど、幸せは感じる
・移民がアジアから流入、日本から出ていく人も増える

Kチーム
・エネルギー問題が生じる
・団塊の世代-後期高齢者の問題が広がる
・格差が広がる
・移民が増える

Bチーム
・高齢者でも仕事をしている人が増える(定年の概念がなくなる)→アクティブシニアの台頭
・働く場を日本に限らない人、組織に属さない人が増える→能力のある人は日本以外にも働く場がある
・正規社員と非正規社員の格差がなくなる→相対化

【その2】への回答
Aチーム
・X世代はOS、新しいものを使えるようになりましょう
・Y世代は希望を捨てず、続けること
・どちらの世代も人間力を磨く

Kチーム
・コミュニケーション能力を高める
・理解させる力が必要
・相手を知る力が必要

Bチーム
・居場所を増やしましょう
・心身共に健康に留意しましょう
・本を読みましょう(知らない世界を知るために)
・いろいろな道を考えておきましょう

という発表でした。

未来になにが起きるか、それは誰にもわかりません。大きな変化が日本でも起きるのは間違いなさそうです。その中で、変化に対応しようと行動するのか、それとも目をふさぐのか、それを選ぶことはできます。

これからも、読書会を通じて、未来を共に生きる仲間作りをしていきたいと感じました。

参加者のみなさん、どうもありがとうございました!

カフェで読書好きが交流する会(2013.1.17)を開催しました

札幌で読書会を主催している社会人学び支援家の宇山です。

1月17日には、今年初めての読書会を開催しました。

今回は私を含めて8名の参加となりました。

この会は、参加者が自分の好きな本を持ってきて、お互いに紹介しあうという気楽な会です。参加する人の話を聞いてみると、「回りに本好きがいないので」ということを良く聞きます。読書が好きな人って、いそうでいないもんなんでしょうか。

それでは、今回紹介された本を見ていきましょう。

文学系読書会を主催しているKさんは、「暮しの手帖」編集長が書いた一冊をご紹介です。普段の生活の中で、ちょっとしたことにこだわりを持つ、それが豊かな生活につながる、というようなコラムです。

『あたらしいあたりまえ。』松浦弥太郎

前回は見学だったので、実質今回がデビュー戦となる図書館勤務のHさんは、本のプロらしい一冊のご紹介です。図書館を利用する人からお勧めの本を聞かれることがあるそうで、本の幅を広げるために読書会へ参加しているとのことです。ゆくゆくは本のソムリエとしてセルフブランディングするといいかなと思います。今日は手作りのPOPも準備してプレゼンしてくれました。

『書店員が本当に売りたかった本』ジュンク堂書店新宿店

今回が初めての参加となる大学生のSさんは、第二次世界大戦のノンフィクションを紹介してくれました。実在のマジシャンがスエズ運河を敵の攻撃から守るために使ったのは、なんとスエズ運河を消してしまうというマジックだった…、うーん、事実は小説よりも奇なりという感じですね。

『スエズ運河を消せ―トリックで戦った男たち』デヴィッド・フィッシャー

同じく初参加となったハウスマヌカン(現在では死語みたいです…)のDさんは、なんとなんと、Kさんと同じ本のご紹介です!?本って世の中にいったい何冊あるんでしょうか。その中から同じ本を選定するとは…。前世では姉妹だったのではないかと、もっぱらのうわさです(笑)。

『あたらしいあたりまえ。』松浦弥太郎

Hさん、Sさん、Dさんとも、事前にノートに話すことを整理して参加してくれました。その心意気がえらい!

さて、この読書会の常連となりつつあるTさんは、知的な一冊です。哲学書を読んでいると心が燃えてくるTさん、でも、「読んでいてもわからないときもある」と、正直に告白してくれました。お茶目です。ご自身のブログにもプレゼンの原稿をアップしていますので、ご覧ください。
おのずから

『知の考古学』ミシェル・フーコー

読書会のゴッドファーザーHさんは、二冊ご紹介です。

一冊目は、かなりお気に入りの作家になったと思える百田尚樹の時代物です。

『影法師』百田 尚樹

二冊目は、エッセイです。「読んでみたい!」のお声があがった一冊です。本の中には書き込みやマーキングも多数あり、かなり読みこんでいるみたいです。

『考えすぎない』本多 時生

ブロガーのAさんも二冊です。

一冊目は、炭鉱町などで生活する子供達の写真を集めた一冊です。ご自身の父上も炭鉱で働いていたそうで、センチメンタル・ジャーニーな一冊みたいです。

『腕白小僧がいた』土門 拳

二冊目は名作のご紹介です。今回のテーマは戦後の復興期だったみたいですね(笑)。

『蛍川・泥の河』宮本 輝

さて、最後に私が紹介したのは、北海道出身のビジネスプロデューサー道幸さんの一冊です。

『「できない自分」から抜け出す32の方法』道幸 武久

今回は女性3名、男性5名の参加でした。普段の生活では会うこともない人たちが集まって、時のたつのも忘れて語り合う、読書会って不思議です。

店をでると、しんしんと雪が降っていました。

素敵な場を提供してくださるモンクールの高橋店長、いつもありがとうございます!

読書会の始め方-告知と集客方法(その2)-

札幌で社会人の学びを支援している宇山です。

さて、読書会を始めるにあたって、どんな告知方法が考えられるでしょうか。

大きく分けて二つあります。

一つはインターネットです。

もう一つはアナログ的な方法です。

インターネットについてはいまさら説明する必要もないくらい、社会に普及しています。また、それほどお金をかけなくても利用できるので、読書会のような小さなコミュニティー活動にもぴったりです。

インターネットの告知方法については、次のようなツールを使う方法が考えられます。

  • ホームページ
  • ブログ
  • フェイスブック
  • ツイッター
  • ミクシィ
  • メルマガ

それぞれのツールに特長があります。

次回からは各ツールの特長と使い方をご紹介していきます。

カフェで朝活!札幌朝活読書会を開催しました(2012.12.28)

札幌で読書会を開催している社会人学び支援家の宇山です。

暮れも押し迫った12月28日に、今年最後の読書会を開催しました。

当日は、いつも使っているJR田園都市線が、雪のため20分ほど遅れてしまいました。

さて、今回の読書会は2名にて行われました。

朝活常連となったYさんは、若者文化論の一冊です。

『近頃の若者はなぜダメなのか 携帯世代と「新村社会」』 原田曜平

携帯電話とネットによって、いまの若者はバーチャルな世界での結びつきが強くなっています。その一方で、活動半径が5km以内になったり、メールをまめに返さないと村八分になるなど、新しい苦労も増えているみたいです。

私が紹介したのは、全国各地の競輪場を巡る旅行記です。

『夢は枯野を―競輪躁欝旅行』伊集院 静

テクノロジーはものすごいスピードで進化しますが、いつの時代にも消えることのない人間の心の奥底を、競輪というギャンブルを通じて描いた渋いエッセイです。

それにしても、今年は雪の多い冬です。厳冬期のあいだ、朝活はお休みします。

それでは2013年も読書会で楽しみましょう!