第14回札幌ビジネス読書会を開催しました(2012.12.22)

札幌で読書会を開催している社会人学び支援家の宇山です。

今年は雪が多くて寒い冬になっています。

2012年最後となる札幌ビジネス読書会が12月22日に行われました。

マヤ暦によると、2012年12月22日以降の日付が暦にはないそうです。つまり、世界最後の日に開催された読書会となりました(笑)。

今回はスペースの関係上、10名限定にて参加募集したのですが、1週間で満員御礼となっています。ほんとうにありがたいことです。札幌にも、読書会の芽が少しずつ根付いてきたのかもしれません。

第14回目の課題本は、『「つながり」力 結果が出せる人になる』(ジョン・C・マクスウェル著)という本です。

つながり力

コミュニケーションの重要性は、当たり前のように語られていますが、単に伝えるだけでなく、相手といかにしてつながることができるか、それがこの本の主題です。

コミュニケーションにとって言葉は重要ですが、「つながる」ためには、言葉以上のなにかが必要であると、著者はつながるための五つの原則・法則を説いています。

  • 「つながり」は、人を動かす力を強める
  • 「つながり」とは、相手を尊重すること
  • 「つながり」とは、言葉以上の言葉で語ること
  • 「つながり」づくりにはエネルギーが必要
  • 「つながり」づくりの力は、学んで身につけるスキル

この読書会は元々参加型の会ですが、当日は自己紹介から参加者の皆さんが、つながっていこうという意識を前面に出してディスカッションが始まりました。

参加者が多くなると、どうしても一人あたりの発言時間が少なくなります。そのため、今回からはグループディスカッションを取り入れてみました。

テーマは二つです。

  1. 結局のところ、「つながり力」ってなんだろう?
  2. 「つながり力」を強くするために、どんな行動をとればよいだろうか?

二つに分かれた各グループでは、ファシリテーター(司会進行役)を中心として、活発な議論が展開されました。書記に選ばれた人は、ディスカッションのエッセンスをホワイトボードに書き写し、最後にプレゼンテーターが発表を行いました。

結局のところ、「つながり力」ってなんでしょうか?

自分と他人は違うことを認めること、その中で、お互いがつながるための共通項を見つけていく力が、「つながり力」ではないか、そんな議論だったと思います。

参加してくれた皆さん、初めてのグループディスカッションにも前向きに取り組んでいただきまして感激です。

ほんとうにありがとうございました。感謝です。

また来年も元気に読書会で学びましょう!



「カフェで読書好きが交流する会」を開催しました(2012.12.20)

札幌で読書会を開催している社会人学び支援家の宇山です。

今年は雪の多い冬になっていて、札幌市内も除雪された雪が道端に高く積み上げられています。

さて、今年最後となる「カフェで読書好きが交流する会」を開催しました。

今日の参加者は私を含めて7名でした。

今回が2回目となるTさんは、中国の古典を紹介してくれました。いつもしっかりと原稿を書いてプレゼンしてくれます。

『菜根譚 (講談社学術文庫)』

仕事の試験が今日終わって「燃え尽きた」Hさんは、浅田次郎のエッセーを紹介してくれました。地下鉄の中で化粧したり食事している女子高生を見るとなぜ嫌な気持ちになるのか、この本を読んで腑に落ちたそうです。

『アイム・ファイン!』

実は数百冊の蔵書を持っていることが判明したTさんは二冊紹介してくれました。

『ジェームス・ボンド「本物の男」25の金言』

『100の基本 松浦弥太郎のベーシックノート』

地元の釧路に帰ったところ、隠れ蔵書が200冊近く見つかって、トータル800冊を超えてしまったAさんは、重厚なテーマの本を二冊です。
書評ブログ「もう一つの本棚(侍日誌)」もご覧ください。

『イワン・デニーソヴィチの一日』

『ある明治人の記録-会津柴五郎の遺書』

読書会のゴッドファーザーHさんは、名言集を二冊ご紹介です。

『Happy(しあわせ)名語録―一瞬で人生が変わる!』

『夢が現実に変わる言葉』

今回初めて参加してくれた図書館勤務のHさんは、当初見学ということでしたが、しっかりとプレゼンしてくれました(パチパチ!)

『わたしを離さないで』

最後に、私にとって今年一番力になった本を紹介しました。モーニングページのワークは強烈です。

『ずっとやりたかったことを、やりなさい。』

静かに雪が降る音を感じながらの読書会、なかなかですね。暖炉の前なんかでもやってみたいです。

素敵な場を提供してくれる、詩とパンと珈琲 モンクールの高橋店長、今年は大変お世話になりました。おかげさまで、読書会の小さな芽が札幌で育ってきました。



読書会の始め方-告知と集客(その1)-

札幌で読書会を開催している社会人学び支援家の宇山です。

さて、読書会を開催する上でもっとも気になるところが、告知と集客の方法だと思います。

「せっかく読書会を企画しても、だれも来てくれなかったらどうしよう…」

そんな風に不安に思う人もいるでしょう。

今回から、私がこれまで取り組んできた告知と集客の方法を教えたいと思います。

まず、一番大切なことから教えます。

それは、

不安に思わないことです(笑)。

不安というのは、人間が頭の中で勝手に想像することで発生します。

「読書会やっても、誰もこなかったらどうしよう…」

「誰もこなかったら恥ずかしい…」

基本的に、くるかこないかは、やってみないとわかりません。そして、きてもらうためには、最大限の告知活動をしなくてはいけません。

具体的な告知方法は次回から教えますが、まずは不安な気持ちを忘れて、行動に焦点を合わせるということを覚えてください。

何かお聞きになりたいことがあれば、お気軽にお問い合わせください。不安のなくし方も教えますよ。



読書会の始め方-課題本を決める-

札幌で読書会を開催している社会人学び支援家の宇山です。

今回のテーマは、課題本の決め方についてです。

課題本を読んでから参加するスタイルの読書会を開催する場合、どんな本を課題本にするか決めなくてはなりません。

選んだ本によって参加者が増えたり減ったりするので、課題本の選定は重要なポイントです。

まず最初に考えることは、開催する読書会のテーマがなんであるかということです。

札幌ビジネス読書会の場合は、「読書を通じてビジネス力を高める」ということをテーマの一つにしています。ですから、ビジネス書が課題本を選ぶ際のターゲットになります。

読書会を初めて開催する場合は、次の3つのポイントを満たしている本を選んでみると無難です。

  1. ベストセラーである
  2. 古典である
  3. 読みやすい

ベストセラーは、多くの人が読んでいるという実績ですから、読書会に参加する人に対して無理なくお勧めできます。本の後ろには、『第**版発行』という情報が書かれています。この版数が多いほど、よく売れている本になります。ビジネス書の場合、一回の版で作られる本は5000冊が標準的です。仮に10版発行されている本であれば、約50,000冊売れているということが推測できます。

「古典である」というポイントですが、ある程度の年月を経ても読み続けられている本であれば、時代の流行などに左右されない普遍的な価値を含んでいる本と考えることができます。その本がいつ発行されたかは、版数と一緒に書かれていますので、確認も簡単です。

「読みやすい」というポイントは、上記2点に比べると主観的な要素になりますが、文字がそれほど小さくないとか、分厚い本ではないという点を考慮すると、読書がそれほど得意でない人でも参加しやすくなります。

課題本を選ぶという作業は、読書会の主催者にとって一番ドキドキするところです。私も毎回4、5時間は本屋であれこれ考えながら選ぶようにしています。

課題本の選び方については、別の機会でもご紹介したいと思います。

何かご質問などありましたら、お気軽にお問い合わせください。


読書会の始め方-内容を決める-

札幌で読書会を主催している社会人学び支援家の宇山です。

さて、読書会を始める場合、具体的にどのようなことを行うかを決める必要があります。

まず第一に、自己紹介です。主催者、そして参加者全員で自己紹介することで、会の雰囲気をより親密なものにできます。自己紹介の内容については、お名前、職業、趣味などのほか、好きな作家やよく読む本のジャンルなど、本についての話題がお勧めです。

読書会は、課題本を決めて行うスタイルと、自分が選んだ本をお互いに紹介するスタイルが代表的です。

課題本を決める場合は、事前に読んでくることが条件となりますので、参加する側から見るとハードルが高くなります。その代わり、共通の本を読んだことによって、ディスカッションする際にもテーマを絞りやすくなります。

お互いに本を紹介するスタイルの場合は、課題本タイプに比べると参加しやすくなります。

ディスカッションを行う場合、ファシリテーターという司会進行役が必要です。参加者全員がまんべんなく意見を言えるように、全体に目配りしながら発言を引き出す技術が求められます。

ファシリテーションに自信がない場合は、本の最初から全員で読み合わせをしてみると、発言がスムーズに出てくるかもしれません。

本を紹介するタイプの場合は、一人が話をする時間をあらかじめ決めておくと、いつまでも話し続けるということを防ぐことができます。砂時計やストップウオッチなどで時間を計ってもいいでしょう。

読書会を主催する場合、気をつかうことがたくさんありますので、当日の進行については紙に書いて配布するのもいい方法です。

なにより大事なのが、参加した人に楽しんでもらいたいというホスピタリティの精神です。情熱と思いやりがあれば大丈夫です。もし読書会をやってみたいと思ったら、積極的に動いてみましょう。

何かお聞きになりたいことがあれば、お気軽にお問い合わせください。


読書会の始め方-日時と場所を決めよう-

札幌で読書会を主催している社会人学び支援家の宇山です。

さて、今回は読書会を始める際に、日時と場所をどのように決めるかを書いてみます。

まず時間と曜日ですが、どのようなメンバーに集まってもらいたいかによって考えることが大事です。

働いている人を集めたいなら、平日であれば19時以降、または土日になります。主婦であれば、平日の午後が最適でしょう。学生ならば、時間の制限を慎重に考えなくてもいいかもしれません。

私が主催している「札幌ビジネス読書会」は、土曜日の午後13:30-16:30という時間帯で開催しています。3時間というのはけっこう長めですが、議論をしっかりとする場合にはこれくらいの時間が必要です。

「カフェで読書好きが交流する会」は、木曜の19時から21時です。この読書会はお互いに好きな本を紹介しあうという会なので、2時間くらいでちょうど良い感じです。

場所については、札幌市の運営する区民センターの会議室をメインに使っています。公共の貸し会議室は料金が安いのでお勧めですが、人気もあるので早めに予約する必要があります。

民間のレンタルスペースを使う方法もあります。場所と設備によって価格もさまざまです。

そのほか、カフェを使わせてもらうなど、お店とタイアップする方法もあります。本屋で開催するという方法も面白いかもしれません。

何か質問がありましたら、お気軽にお問い合わせください。



読書会の始め方-テーマを決めよう-

札幌で読書会を開催している社会人学び支援家の宇山です。

さて、読書会を始めるにあたってまず最初に決めることはなんでしょうか。それは読書会のテーマです。

私が始めた「札幌ビジネス読書会」は、その名前の通り、ビジネスに関係する本をみんなで学び合うというのがテーマでした。

私はビジネスコンサルタントをやっておりますので、自分の勉強にもつながり、人脈を増やすことにもなると考えて、「ビジネス」をテーマに選びました。

テーマについては、それこそ本の数ほどあると思います。主催者が情熱を持ってやれるテーマを選ぶと良いでしょう。

文学、ビジネス書、哲学などの大きな分類でもいいですし、例えば文学なら純文学、SF、恋愛小説、ミステリーというようなジャンル別でもいいですし、作家別でも面白いでしょう。また、面白い本、泣ける本、ためになる本などといった、読んだ人の感じ方をテーマにしてみるのもいいかもしれません。

また、読書会には、テーマを決めずに好きな本を紹介しあうというスタイルもあります。

大事なことは、主催者がどんな会にしたいのかをしっかりと考えてみることです。広く浅く交流したいのか、ひとつのテーマに絞ってじっくりと話し合いたいのか、共通のテーマについて学び合いたいのか、などなど、会のコンセプトを明確にすると、参加する人にもわかりやすくなります。

読書会の始め方について何か質問などがありましたら、お気軽にお問い合わせください。



読書会の始め方-序章-

札幌ビジネス読書会の宇山です。

私が札幌で読書会を始めてから一年がたちました。最初の頃は集客や運営に不安もあったのですが、最近はおかげさまで告知するとたくさんの方々に参加表明してもらえるようになりました。

『ジェイン・オースティンの読書会』という本があります。映画にもなっているそうです。私は、本も映画もまだ体験しておりませんが、この本を発行している白水社のサイトを見ると、読書会に関するアメリカの事情が紹介されています。
読書会ノススメ アメリカ読書会事情 より抜粋

アメリカで十数年前から流行し始めた読書会は近年ますます隆盛をきわめ、一説にはいまやミドルクラスの女性の少なくとも3人に1人が何かのかたちで読書会に参加しているという。
かく言う私も、以前アメリカに住んでいたころ読書会に入っていた。毎月1冊ずつ本を読んでメンバーの家に集まり、ディスカッションをするのだが、準備不足であまり発言しなかったりすると、最後にその日のリーダーから「今日あなたはほとんど貢献しなかった」などと名指しでお叱りを受ける、なかなか厳しいものであった。日本に住む欧米人女性の間でも読書会は盛んに行われていて、私も参加していたことがある。

アメリカでは読書会というのは日常的に開催されているみたいです。日本ではまだ一般的ではありませんが、これからは「読書会をしてみたい」という人が日本でも増えてくるかもしれません。

最近の日本では、東京電力やパナソニックといった超優良大企業でも赤字に転落するなど、これまでの常識では考えられなかったようなことが起きています。政治や教育でも同じようなことが起きるかもしれません。

なぜでしょうか。

今年読んだ一冊に、アルビン・トフラーという社会学者の書いた『第三の波』という本があります。

1980年に発行された本ですが、人類史における大変革を、「波」という表現で分析した大著です。

第一の波は農業です。農業技術の向上によって、人間は飢えの恐怖から開放され、安定した共同体を営むことができるようになりました。

第二の波は工業です。蒸気機関の発明等によって、大規模生産と長距離の移動が可能になりました。

そして、第二の波による社会が終わろうとしていて、第三の波がやってくるというのが、この本の主張です。

20世紀は第二の波が世界的に広がった時代でした。この時代には、今の日本にある多くの社会的なシステムが誕生しています。例えば学校教育です。議員代表制による政治もそうです。会社で働くということもそうです。

そのシステムが、今まさに壊れ始めたのが、現在の日本かもしれません。なので、学校や会社といった、これまで日本人にとって最も中心的だった人間のつながりも壊れてきたのかもしれませんね。

これからの日本では、新しい人間のつながりが必要になってくるはずです。それはなんでしょうか。今年の読書会で課題本にした、神田昌典さんの著書である『2022―これから10年、活躍できる人の条件』には、読書会というのが新しいコミュニティになるのではないかという予測が書かれています。

そんなわけで、読書会の始め方についてこのブログで公開することは、これからの日本にとってほんの少しでも役に立つのではないかと考えております。

次回からは、読書会の始め方について、具体的なことを書いていきたいと思います。


第13回札幌ビジネス読書会を開催しました(2012.11.23)

札幌で読書会を主催している社会人学び支援家の宇山です。

11月23日(金)勤労感謝の日に、第13回目となる札幌ビジネス読書会を開催しました。

前回は9名と過去最高の参加者だったのですが、今回はなんと11名!でした。
主催者の本音として、やっぱり参加者が多いとうれしいのは事実ですが、今度はプレッシャーを感じるようになってきました。人数が増えても参加者の方々に満足してもらう、そんな運営を心がけたいと思う次第です。

さて、今日の課題本は『29歳からの人生戦略ノート』金田博之(著)という一冊です。

世界第三位の外資系大手ソフトウエア会社に就職した著者が、「史上初」と呼ばれる出世を達成してきたノート術を惜しげもなく披露しているのがこの本です。今回の読書会は、ノート術というキーワードを切り口として、いつも以上にさかんな議論が行われました。

まず第一に、20代(29歳前)の参加者から、「この本ではいろいろと長期戦略を立てるという手法を紹介しているが、予期せぬことが起きた場合、その戦略は意味を失うのではないか?」という議題が提示されました。

この読書会にはいろいろな世代の人が参加していますので、それぞれの経験などをベースとして、「人生の計画」について盛んな意見交換が行われました。

また、「上手なノートのとり方を知りたいが…」という質問についても、皆さんから自分なりのノート術や情報整理術が披露されて、大いに盛りあがりました。

そろそろ2012年も終わりますが、新しい年に向けてどんな風にノートを活用すればよいか、そんなテーマでともに学びあうことができた一日となりました。

参加者の皆さん、どうもありがとうございました!



カフェで朝活!札幌朝活読書会を開催しました(2012.11.20)

札幌で社会人の学び支援を行っている宇山です。

札幌もかなり寒くなってきました。今日は二人で朝活です。

社労士のYさんからは、専門分野の本をご紹介してもらいました。

法律のことって普段意識していないですが、知っていると知らないでは大違いです。
この本は、生活に関係する法律について、初心者でも理解できるように書かれた本ということです。

『法の世界へ』池田 真朗、犬伏 由子、野川 忍、 大塚 英明(著)

私からは、アイデアの出し方についての本を紹介しました。

『ブレインダンプ』谷澤 潤(著)


少人数のときはじっくりと語り合えるところがいいですね。

次回は雪の中で開催となりそうです。